東洋医学と西洋医学

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私たち一般人も東洋医学、西洋医学という言葉はよく使います。

この「西洋医学」と「東洋医学」とは実際のところどういうものでどう違うのかと問うとといろいろな答えが返ってきます。

「西洋医学は西洋(ヨーロッパ)を中心に発展してきた医学で、東洋医学は東洋(アジア)を中心に発展してきた医学。」

「西洋医学は現代(近代)医学で、東洋医学は伝統医学。」

どちらも正しい答えなのでしょうが、これでは医学としての違いがよくわかりませし、私たち一般人には「だから、どっちで診療を受けたらよいの?」となるわけです。

この2つの医学の基本的な考え方の違いはどのような点なのでしょう?

『西洋医学の中心原理は人間機械論や特定病因論である。つまり、西洋医学では、人体とは、心臓・肝臓・腎臓・拝・脳・筋肉・骨格などのような部品(臓器・器官)から構成される「きわめて精密な機械」であり、病気の原因もそれらの臓器や器官にあると考える。だから「一つの病気には特定の臓器に特定の原因がある。したがって、治療とはその特定の原因を取り去ること、あるいは補うことだ。」とされる。(・・・中略・・・)この特定病因論に基づく西洋医学は、これまで感染症(伝染病)や外傷などの治療に有効であることが多かった。しかし、この視点は、一方で、患者本人の体力や環境条件を二次的なもの副次的なものをみなす傾向を強めてしまった。(・・・中略・・・)特定病因論では原因となる臓器がわかっても治療法がなかったり、また、原因すらわからないことが起こってきた。こうなると西洋医学だけでは解決が出来なくなってきた。』
(引用 ”医療概論” 中川米造監修 公益社団法人東洋療法学校協会編 医歯薬出版社)

『東洋医学の原則では、人間を全体的に観察し、その全体をめぐる気(一種のエネルギーと考えられている)のバランスの乱れを診断し、その乱れをいち早く元に戻すように対応する。(・・・中略・・・)東洋医学は、患者本人の体力や環境を主要な条件とみなして人体の機能とエネルギーのバランスを重視する。そのために西洋医学で病気とみなされないような軽微な段階のうちに治療を開始することができる。こうした特徴は、慢性的な生活習慣病に対する東洋医学の応用を可能にし、また、病気の予防や初期治療にも有用であることを意味している。』
(引用 上記 同)

西洋医学は当初は「病人をみるな、病気をみよ」と言われ、医療の均一化、レベルアップが図られたようです。最近では「病気をみるな、病人をみよ」と病気中心主義を改める動きが活発なようです。

私自身も病院や鍼灸院・接骨院を利用しますが、病院での診察時に担当の先生は聴診器を当てるとき以外は、パソコン画面を見ながらお話しをされることが多く、反対に鍼灸師や柔整師の先生は患部と思われるところを触ったりしながらいろいろと質問をされてきます。

MRIやレントゲンの検査は病院でなければできませんので、検査が必要と思われるときには病院で検査を受けてくるように勧められますし、感染症など鍼灸では治療できないと判断されると病院での治療を進められる鍼灸師の先生もいらっしゃいます。

この先生は、兵庫鍼灸専門学校で教鞭もとっておられて、学生にいつも「患者目線(病気をみるな患者を診ろ)」と教えられていいます。

日本においては、制度的には全面的に医療と認められているのが西洋医学(近代医学)であり、医業の一部として認められている鍼灸・マッサージ・あん摩・指圧・柔道整復があります。

東洋医学は薬物療法を漢方医学、鍼や灸でツボを刺激する物理療法を鍼灸医学と分けられますが、漢方薬は、その有効成分を分離した形で西洋医学の中で使用されるようになっています。これはどちらかというと漢方医学が西洋医学の体系の中に取り込まれている形でしょう。

鍼灸治療も医師や他の主導者のもとで、西洋医学や他の施術の体系の中に組み込まれているように見えることがあります。それによって西洋医学やその他の施術方法が豊かになり私たち一般の患者(需要者)がメリットを得ることも事実です。(局所施術による対症療法:ペインクリニック、美容など)

ただ、「未病の治療」という言葉に代表されるような体のバランスを整え、根治を図り、病気になりにくい体を作るという東洋医学の独自性を持ち続けてほしいと思います。日本では社会構造からか西洋医学と東洋医学の間に上下関係があるように思えて残念ですが、現代社会において東洋医学も西洋医学も単独では不十分な医学体系であるということがわかってきているようにも思えますから、それぞれの足らないところを補い合うような関係になれることを患者サイドとしては願うばかりです。

→兵庫鍼灸専門学校 オープンキャンパス8/4 「東洋医学と西洋医学の比較」

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