患者さんとのコミュニケーション

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先日「鍼灸師としての成功」というタイトルで記事を書かせていただきました。

私は鍼灸師ではありません。 ただ、傍でたくさんの鍼灸師の先生、学生を見てきましたし、大した経験ではありませんが継続してビジネス書を読...

その中で医療人、鍼灸師として欠かさず持たなければならないと私が考えていることを3つあげました。

1.鍼灸治療の技術力

2.鍼灸医療にかける情熱

3.人として信頼に値する人間性

最低この3つは持ってほしいと思っているわけです。

そして、治療院経営の為に、個人事業主としての知識を最低限もてば、治療家として成功することでしょう。

この治療院経営というビジネス面は、個人の夢、目標がどのようなものかでその手法は様々とることができますから、別の機会に考えることにして、もう一つの学校の授業ではなかなか指導できない点について考えてみました。

鍼灸師として臨床現場に出て患者さんを迎えるにあたり、コミュニケーション能力が必要になります。

前の記事でも「治療者として、患者さんのことを第1に考え、できることは全力で行うという姿勢、患者さんのことを知るための努力は患者さんとの信頼関係を築く」ということを述べました。

ある程度治療回数を重ねれば、その治療時の会話などから、自分の人となりを分っていただき、技術面でも信頼されるようになることは可能です。

しかし、新規の患者さんを受け付けたり、問い合わせを受けた時の最初の一歩というのは、非常に大事になります。

初対面であれば、個人情報も何もない状態。問診票さえこれから書いてもらうという段階は、患者さんも緊張し、警戒心を持っている状態ですから。

皆さんもご存じの商売の神様と言われた松下幸之助さんの著書に道をひらくというベストセラーがあります。

この中で人の信頼関係のことに数多く触れられています。

この中に

「コミュニケーションの専門用語で「ラポール」という言葉がある。

 ラポールとは、ひらかれたコミュニケーションが可能な状態であり、

 反応しあっている状態であり、

  突き詰めて言うなら心がひらいた状態であるのだ。


 相手の心がひらかれているならば、コミュニケーションは円滑になるし、相互理解が生まれる。


しかし、心をとざしていれば、何を言っても、耳には入らない。


馬耳東風で終わってしまう。


人の心をひらくことはむずかしいことではない。


ラポールを作るのは簡単だ。


相手も心をひらき、素敵な関係を築きたいと考えているからである。


人間はみんな協力者がほしい。
良き理解者がほしい。
味方がほしい。
友達がほしいのだ。


なってあげればいいだけの話である。」

という一節があります。

患者さんはみんな協力者がほしい。
自分の悩みの良き理解者がほしい。
治療してほしい。
直してくれる治療家がほしいのだ。

ということですね。

そして、そのあと信頼関係を得るためには

とまとめられています。

「◆成功はほかの人の幸せに自分の焦点を向けることから始まる
 ◆相手の心をひらくには、相手の話を聞き、その話の中身と、その人の気持ちをフィードバックすれば良い。
 ◆人間には、口ひとつ、耳ふたつ。その割合で使うようにしよう。
 ◆相手の立場を、相手よりもうまく述べる練習をしよう。
 ◆人間は自分の利益を求めているのか、相手の利益を求めているのか、においで分かる。」

これを鍼灸師に当てはめて考えると

1.鍼灸師の成功は患者の幸せに自分の焦点を向けることから始まる
2.患者の心をひらくには、患者の話を聞き、その話の中身と、患者の気持ちをフィードバックすれば良い。
3.患者には、口ひとつ、耳ふたつ。その割合で使うようにしよう。
4.患者の状態を、患者よりもうまく述べる練習をしよう
5.患者は鍼灸師が自分の利益を求めているのか、患者の利益を求めているのか、においでわかる

1.は、医療人としての心構え「病気を診るのではなく、患者を診る。」ということに繋がります。

5.は人として信頼に値する人間性を持っているかどうかということですが、鍼灸という技術をお金儲けの手段ではなく、医術として身に付け、医療人としての教育を受けている人たちには当たり前のことと思えるでしょう。

2.~4.は非常に具体的ですから心がけて練習をすることで身に付けることが可能です。

鍼灸師になった皆さんの、新しい患者さんとの最初の出会い。

「いらっしゃい。どうされましたか?」
という笑顔での問いかけからのスタートとなるでしょう。

一昔前の、患者は来て当然、説明をして当然というような態度をとる方はいらっしゃらないと思いますが、この第1歩は非常に大事、第1印象でその後のコミュニケーションが決まるといっても過言ではないですからね。

紹介者があればも、聞いている相手の情報の確認をしていくわけですが、このとき紹介者が自分のことをどのように伝えているか上手に聞き出すことも必要でしょう。

最初のとっかかりで患者さんの気持ちをほぐし、信頼関係を築くには具体的にどうしたらよいでしょう。

信頼関係(ラポール)を築くことはビジネスにおいても非常に重要視されるようになっておりこれなしにWIN-WINの関係は築けないとされています。

そのためビジネススクールなどでは、相手とラポール(信頼関係)を築くためのノウハウを身に付けるための講座が開講されています。

相手との共通点を探したり(マッチング)、
相手の波長に合わせる(ペーシング)、
相手の動きや素振りを自然な形で真似ねたり(ミラーリング)、
相手の言葉をおうむ返ししたり(バックトラック)する、
などのテクニック、手法がたくさん紹介され、
ビジネスの世界でも利用されるようになっています。

これらの手法はNLP(Neuro Linguistic Programing)(神経言語プログラミング) と呼ばれる心理学の1分野の中で誕生したもので、人間関係の改善の為に有効とされ開発されました。

もともとは、セラピーとして広まりましたが、各界のエグゼクティブが利用するようになりビジネスの世界にも広がっています。

興味のある方はたくさん書籍が出ていますから読まれるとよいと思います。

NLPを学ぶことの効果は大きく分けると
1.他者とのコミュニケーション(人間関係・信頼関係を構築する)
2.自分とのコミュニケーション(内面整理と人生の方向性の明確化)
3.心理的なマイナス面の解消(トラウマ・コンプレックスの解消)
4.セルフイメージの向上(目標達成、問題解決のための能力向上)
の4つとされています。

ただ、実際に活かすためには、理論だけを理解するだけではなかなか身につくものではないようで、コーチングと呼ばれ実習形式で行われることが推奨されています。

学校の授業ではなかなか取り入れることの難しい内容ですが、NLPの1番目の内容を理解したうえで鍼灸師と患者役となりコミュニケーションの練習をしてみるとよいと思います。

代表的な手法のうちペーシングやミラーリングなどは、役割分担をしなくとも練習できますが、マッチング、バックトラックなどはコミュニケーションをとりながら練習をしていく必要がありますね。

一度、心理学を教えている先生と相談してみましょう。

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